HAMILTON BASEL WORLD 2013 BASEL REPORT

BASEL REPORT

今年もハミルトン飛行機の
登場で幕開け

ハミルトンのブースにようこそ!

CEOからのメッセージ

デザイナーの一押しモデル


時計ライター注目の一本
菅原 茂さん

時計ライター注目の一本
松阿彌 靖さん

番外編
ライン川が流れる
文化の街 バーゼル

今年もハミルトン飛行機の登場で幕開け

スイスのバーゼル市で4月25日から5月2日まで開催された世界最大規模の時計宝飾見本市「BASEL WORLD 2013」。2013年も、バーゼルの玄関駅であるバーゼルSBB駅のハミルトン飛行機の登場と共にスタートしました。今年も数回に渡って、現地の様子や特別インタビューなどをご紹介します。

バーゼルを代表する建築家ユニット、ヘルツォーク&ド・ムーロンの手で新しく生まれ変わったメッセ会場。彼らは、北京オリンピックのスタジアム「通称“鳥の巣”」をデザインしたことでも知られています。

会場の入口は、世界中から訪れたプレスや時計関係者で常に長蛇の列。
今年は会場がリニューアルしたこともあり、例年にも増して多くの人で賑わっていました

ゲートを通って、いよいよハミルトンのブースのあるスウォッチ グループのゾーンへ。


ハミルトンのブースにようこそ!

メッセ会場のリニューアルに伴って、ハミルトンのブースもスケールアップ。
例年の2階建てのブースから、3階建てのブースになりました。

1階はオープンな時計の展示スペース、2階と3階は世界中から来たプレスや時計販売店の方との商談スペースになっています。

恒例のハミルトンのオリジナルグミ。今年は、ハミルトン飛行機型の形にバージョンアップ!


CEOからのメッセージ

日本のみなさん、こんにちは。
ハミルトンのCEOシルバン・ドラです。
今年のバーゼルコレクションは、 “American Spirit, Swiss Precision”というハミルトンのコンセプトを体現した充実のラインナップになっています。

例えば、“American Spirit -アメリカで生まれた自由で革新的なスピリット”を象徴する「ジャズマスター フェイス2フェイス」。“2つの顔(時計)”で構成され、表と裏の“リバーシブル”でも楽しめる斬新なモデルです。

そして、“Swiss Precision -スイスの最新のテクノロジー”で実現した「ジャズマスター ビューマチック スケルトン」と「ジャズマスター レギュレーター」。それぞれ、スイスETA社との共同開発で完成したハミルトンのエクスクルーシブ(専用)ムーブメントを搭載した自信作です。

今ご紹介したモデルは、今年のコレクションのごく一部に過ぎません。
ミリタリーウォッチのDNAを継承したパイロットウォッチなど、様々なモデルを精力的に発表しますので、今年もハミルトンにご期待ください。


デザイナーの一押しモデル

ハミルトンのデザイナーのアレックスです。
今年の新作も思い入れの強いモデルばかりですが、その中でも特に、おしゃれでセンスがいい日本のみなさんに着けて欲しいモデル、「スピリット オブ リバティ」をご紹介します。

この時計の一番の特徴は、アンティークのような色合いのレザーストラップ。高級な靴などに使われる“パティーヌ加工”という方法で“むら染め”に仕上げているんです。イタリアの職人が一本一本仕上げているから、ストラップごとに色合いや“むら”の出方も微妙に違うんですよ。

さらに!スピリット オブ リバティシリーズのアイコンとも呼べる“Without liberty, life is a misery.”というフレーズ。以前発売した限定モデルでは、文字盤に入っていたのですが、今回はストラップにレーザーで刻印しています。この文字と革のコントラストもカッコいいでしょ!

僕が時計のデザインで特にこだわるのは、“ディテール”。時計の顔となる文字盤や心臓部であるムーブメントは、もちろん大事。でも、ストラップやケースの側面といった細部にどこまでこだわるかで、時計のクオリティは大きく変わってきます。今回のコレクションでは、ストラップに“ダメージ加工”を施した「カーキ QNE」や、NATOタイプのキャンバスストラップを採用した「カーキ パイロット」など、ストラップに凝ったものが多いのでぜひチェックしてみてくださいね。


時計ライター注目の一本

菅原 茂さん時計ライターとして、雑誌からインターネットメディアまで、幅広く活躍されている菅原さん。時計をはじめ、車や靴など、男性のライフタイル/ファッションにも精通されている、菅原さんの注目モデルとは?

ー “革”に手をかけられるのは、ブランドに余裕がある証拠「時計のケースや文字盤だけでなく、ストラップの革にまでこだわるのは、ブランドに余裕がないとできません。特に、手間のかかる“パティーヌ加工”を施したストラップにはすぐに気付いて、これはいいと感心しました」という菅原さん。パティーヌ加工と言えば、高級靴で知られる革の彩色技法。一番気に入ったモデルは、その“パティーヌ加工”のレザーストラップが印象的なスピリット オブ リバティだそう。

ー 洋服だけではダメ。時計と靴も、良いものを選びたい「時計と靴は、とにかく良いものを選びたいですね」と菅原さん。
「特に、ヨーロッパでは、靴と時計は人から必ず見られるもの。人となりや趣味の良さを判断されるアイテムだから、ぜひこだわってほしい」とアドバイス。
バーゼルの会場でも、たくさんの時計ブランド関係者や重要人物と接する菅原さんだが、彼らは必ず良い靴を履いているという。ご自身も、長年にわたって手入れをして育てた“パティーヌ”仕上げの靴を愛用されているそう。「このストラップ、今日履いてきたパティーヌ加工の靴との相性も抜群ですね」と思わずにっこり。

ー クラシカルに魅せるツボは、細部の絶妙なデザイン「オーソドックスだけど、ツボを押さえたデザインですね。時計にクラス感を与え、クラシックに魅せるための“ツボ”が見事に表現されています。
時計の顔はまず、針の形で表情ががらっと変わるんです。クラシカルな時計の場合は、針の先が尖っていないとダメ。そして、針とインデックスの調和も重要。つねに目線がそこに向けられるからです。このモデルは、シルバーカラーの文字盤と、ピンクゴールドPVDの針やインデックスとの色の組み合わせが絶妙。センスを感じますね」と、時計のプロならではの視点で時計の見方を教えて頂きました。


時計ライター注目の一本

松阿彌 靖(まつあみ やすし)さん
blog:maz-ami.seesaa.net
様々な男性ファッション誌で連載、特集を手掛けるほか、ミュージシャンとしても活躍されている松阿彌さん。ファッションからミュージックまで、カルチャー全般に造詣の深い、松阿彌さんならではのご意見を頂きました。

ー 時計を語る上ではずせない、新ムーブメントの採用今年のバーゼルコレクションの中でも一番惹かれたのが、ジャズマスター レギュレーター のブルーグレーの文字盤のモデル、という松阿彌さん。 まずポイントは、時計ブランドとしての最大のニュースである“新ムーブメント”を採用していることだそう。ハミルトン専用(エクスクルーシブ)の新ムーブメント「H-12」の採用に続いて、“色”についてのコメントも。

ー コーディネートしやすいブルーグレーの色味が絶妙「レギュレーターウォッチというと、クラシックなデザインが多いですが、色味がコンテンポラリーなのが新鮮。モードな着こなしにも合わせやすいですね。」と松阿彌さん。 ブルーグレーのニュアンスのある文字盤の色は、近年トレンドカラーとして人気のアンスラサイトグレーの洋服と合いそうとも。

ー レギュレーターだからこそ、時間の読みやすさもポイント「レギュレーターの中では、時刻が読みやすいデザインなのもうれしい」とのコメントも。時間、分、秒の針を同一軸上に配置しないユニークな仕様のレギュレーターウォッチは、デザインによっては、時刻を読みにくいのが難点なのだとか。
それに比べてこのレギュレーターは、時間、分、秒の針を、人の目の自然な動きと同じ“左から右”の順番に配置しているので、とても読みやすいとのこと。
時計のプロとして、ファッションのプロとして、様々な視点でレギュレーターの特徴を語って頂きました。


番外編 -ライン川が流れる文化の街 バーゼル

バーゼルワールドが開催される街 バーゼルは、チューリッヒ、ジュネーブに次ぐ、スイス第三の都市。
スイス最古の大学「バーゼル大学」や多くの美術館や博物館があり、文化的な街としても知られています。市内はライン川を挟んで分かれており、旧市街は南岸に、メッセ会場を含む商業地域は北岸に広がっています。

天気の良い日はライン川の川沿いでランニングを楽しむ人や、日光浴をしながらランチを食べる人の姿も。

ライン川にかかる橋を渡って、旧市街へ。バーゼルワールドの期間中は、街の至る所に“バーゼルワールド”と書かれた青い旗がかかげられ、街全体がバーゼル・ワールド一色に。

バーゼル市内でラーメン店を発見。スープは、「塩」「しょうゆ」「みそ」の3種類から、麺は「ラーメン」「うどん」「そば」から選べる充実ぶり。オプションで追加メニューは、ホウレンソウや餃子など、ユニークなトッピングがラインナップしています。